せきぐち接骨院には月に数人程度、子供が肘を外したケガ「肘内障(ちゅうないしょう)」の患者さんが来院されます。
肘内障は、特に幼児(1〜6歳くらい)に多く見られる肘の脱臼です。
医学的には橈骨頭(とうこつとう)がそれを被う橈骨輪状靱帯から逸脱した亜脱臼の状態になります。
💡 肘内障とは?
肘関節の一部である橈骨頭(とうこつとう)が橈骨輪状靱帯(とうこつりんじょうじんたい)から外れることで起こる亜脱臼(完全には外れていない状態)です。
🔍 原因
最も多い原因は、大人が子どもの手を引っ張ったときに起こります。
寝転がっていて腕が体の下に巻き込まれたときや転んで手を着いたときなどにも起こることがあります。
具体例
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手をつないで歩いている時に転びそうになった子どもを引っ張る
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子どもを腕だけでぶら下げたり、持ち上げたりする
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手を急に引っ張られる動作
⚠️ 症状
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急に腕を動かさなくなる
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痛がって泣くが、腫れや変形は少ない
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腕をだらんと下げ、手を内側に向けた状態で保持(典型的な姿勢)
✅ 検査と治療
検査
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症状と受傷状況の問診で判断されることが多です。
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レントゲンは通常不要(骨折が疑われる場合のみレントゲン検査が必要)
治療
徒手整復(としゅせいふく)という手技で、外れた橈骨頭を元に戻します。
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治療は数秒で終了します
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整復されると「コリッ」という感触や音がすることが多いです
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徒手整復が成功すると数分以内に腕を普通に動かし始める子がほとんどです
🛡️ 予防方法
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子どもの腕を引っ張らない
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転びそうになったときに無理に腕を引かず、体全体を支えるようにする
詳しくは肘内障のページへ
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